表11 地域防災計画を用いなかった理由(複数回答)
(地域防災計画を「用いなかった」市町村) (3)地域防災計画の改善の方向 表12は、発災時に役立つ地域防災計画とするには、どのような改善が必要かを聞いたものである。 内容に関する改善としては、「具体的、実践的な内容に修正」とするものが最も多い。また、「担当課毎の活動項目が明瞭となるよう編集しなおす」は、より実践的な運用を考慮したマニュアルの必要性を指摘しているものと思われる。 このような内容面での改善の他に、「防災訓練」や「平常時によく読む」ことにより身にっけておくことが、地域防災計画を生かす上できわめて重要であることがうかがわれる。 表8〜表12までの結果を概括すると以下のようになる。 地域防災計画は、過去の地震災害時に災害対策本部を設置して対応した市町村の半数以上で利用されており、その有用なことが示された。しかしながら、地域防災計画を用いなかったとする市町村も半数近くあり、その回答の中には、「発災時には役立つようにはできていなかった」、「見ているいとまがなかった」とするものがある。 また、地域防災計画の改善すべき点(内容)として指摘されたものも、この問題点に沿ったものが多い(「具体的、実践的な内容に修正」、「担当課毎の活動項目が明瞭となるよう編集しなおす」)。 これらを要約すれば、市町村の多くは具体的かつ実践的な方向へ地域防災計画を改善するべきであると考えていることがわかる。
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